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京都新聞スポーツ速報 テレホンサービス

京都新聞スポーツ速報 テレホンサービス

京都新聞スポーツ速報 テレホンサービス
京都新聞社

1,000件/日を超えるアクセス
手軽な電話で最新のスポーツ情報を提供

今シーズンのプロ野球は、巨人と阪神が球史に残るトップ争いを繰り広げ、両リーグともクライマックスシリーズ出場に向け、熾烈な3位争いが展開された。しかし、熱くなるペナントレースとは逆に、テレビ放映は少なくなる一方だ。また、無情にも夜9時で終了するナイター中継に、その後の試合経過や結果が気になった人も多かったことだろう。それらのニーズに応えるサービスが、「京都新聞スポーツ速報」だ。電話からいつでも無料(通話料別)で、最新のスポーツ情報を聞くことができる。多い日には1日に1,000件を超える利用があるという人気のテレホンサービスを取材した。

京都新聞USER8s VOICE

あの試合、あの取り組みの結果は?

まずは、サービスの内容をご紹介しよう。その名の通り、最新の各種スポーツ情報を24時間、電話で聞くことができるテレホンガイドだ。

利用方法は、075-222-2300に電話をかけ、音声案内に従ってスポーツのジャンルをダイヤルで指定すると、試合結果や経過を合成音声で聞くことができる。

スポーツシーズンによってコンテンツは変わるが、基本的なコードとしては、「1」をダイヤル:プロ野球、「2」:高校野球、「3」:大リーグ(日本人選手の成績)、「4」:サッカーJ1、「5」:サッカーJ2、「6」:大相撲といった構成だ。

プロ野球を例にとると、「スカイマーク球場の阪神対横浜、最終戦は4対1で阪神の勝ち。勝ち投手は岩田10勝10敗、藤川38セーブ、負け投手は山本昌11勝7敗、・・・」といった具合だ。

インターネットにアクセスする必要もなく、誰でも、いつでも、どこからでも、手軽に試合の経過や結果を聞くことができる。固定ファンも多い人気のテレホンガイドだ。

このサービスを提供する京都新聞社・編集局の熊本部長代理に導入の経緯を伺った。

「スポーツ速報サービス自体は97年から行っています。導入の理由は、当社の運動部に試合結果を尋ねる電話が多く、本来の業務に支障が出ていたからです。

当時は、神戸デイリースポーツ社が提供する共同利用型のシステムを使っていました。情報ソースは音声(Wave形式)の状態で、神戸デイリースポーツ社から電話回線を通じて自動的に送られ、現在と同じ番号でテレホンサービスを行っていました。」

そのシステムを10年間以上使い続けてきたのだが、さまざまな面で要望が膨らんできた。

熊本部長代理
京都新聞社 本社ビル
スポーツ速報が電話で手軽に

自前のシステムを構築

一つには、使い勝手の点。提供される音声は毎回1種類で、同じ内容がループ再生される。利用者は、常に情報の途中から聞くことになり、目当ての情報が案内されるまで聞き続けることになる。

二つめは、ランニングコスト、つまり情報提供元への毎月相応の利用料が発生する点。

三つめは、即報性の点。例えば、ニーズの高い高校野球の地方大会の試合結果が、夕方にならないと聞けない。

四つめは、カスタマイズの点。届いた音声に、再編集することや自前の情報を追加することができない。例えば、「丹波サイクルロードレース」など自社主催のイベント時に、天候による決行/中止の広報にもシステムを利用したい。

同社で開発を担当した吉岡さんは、「これらの要望を満たすには、自前で新しいシステムを構築するしかない。そこで、テレホンガイドの実績が豊富な朝日テレフォン放送(株)に開発を依頼。7月にサービスを開始することができました。

コストの面も、旧システムに比べランニングコストは半額になりました。2003年で、その差額がイニシャルコストを賄える額にもなる計算です。」さらに、新聞広告とのセットでスポンサーも募った。音声サービスの冒頭に提供スポンサー名が流れる。

吉岡さん
京都新聞の案内(左はスポンサー広告)

テレビを補完する、地域密着のメディア

サービスを開始して3か月が経過した。その間の利用状況を見てみよう。7月と9月は、月約2万件、8月は約1万件のアクセスがあった。そのうち、9割以上をプロ野球が占める。8月の件数が少ないのは、北京五輪強化試合やオールスターなどで公式戦の試合数そのものが少なかったためと同社では見ている。

一方、高校野球は、甲子園の全国大会がある8月ではなく7月の方が圧倒的に多い。実は7月は地方大会の時期で、テレビでは準決勝以降しか放映されないため、アクセスが非常に多いのだという。地元の予選の様子をいち早く知りたいという、地域の関心に応えている。

次に、時間帯別で見ると、ピークは21時台。これはプロ野球のナイターテレビ中継が夜9時で終了することが多いため、引き続きその後の経過や結果を確認するためだと思われる。ちなみに、情報の更新頻度は、試合中で10分程度とのことなので、1イニング前くらいの情報が聞けることになる。

まさに当サービスは、テレビと補完関係にある、地域密着のメディアといえる。


時間帯別利用状況(件数は3か月合計)

月間ジャンル別利用状況
意外にも関心が高い高校野球地方大会

音声合成辞書で滑らかな読み上げ

システムは、サーバーとVOISTAGEマルチメディアボックスVS-411MB各1台にTA2台の構成で、INSネット64×2ch(4回線)の運用だ。
新システムの情報ソースは、同社が加盟する共同通信社のコンテンツ提供サービス「スポーツデータパック」を利用している。本来、Webで使用するソースだが、音声サービスにも活用している。

ニュース配信の標準フォーマットであるNewsML形式で送られてきた膨大なデータの中から、当サービスに必要な情報を自動で抽出するシステムを同社は独自に開発した。なお、高校野球の地方大会だけは、京都新聞社の運動部から最新データの提供を受けている。

速報用に抽出された、漢字・かな混じりのテキストデータをVOISTAGEの音声合成エンジンが読み上げる。
「ただし、力士名を除き、ふり仮名はないので、選手名などの固有名詞や、『2回表』や『奪三振』など独特の言い回しには読み方をあらかじめ音声合成用のユーザー辞書に登録しておく必要があります。
この辞書の設定しだいで、発声の滑らかさや正確さに大きく差がでてきます。現在、千近い語を登録しています。」と、吉岡さんは説明する。

今後のテーマとしては、音声のさらなるクオリティの向上と回線数増設の2点。

これらについて吉岡さんは、「音声は、旧システムに比べ随分滑らかになりましたが、やはり電話で聞き取りにくい場合もあります。チーム名やイニング数・点数など定型化できる部分を録音音声で対応できないか、選手名にVOISTAGE人名音声ファイルが使用できないかなど、現在研究中です。

また、効率よくメニュー選択できるようになったことにより、1件あたりの利用時間は短縮されましたが、それでもピーク時には4回線がすべてふさがり、話中になる場合も多い。回線の増設が手っ取り早いのですが、直接に収益を生む事業ではないので慎重に見極めています。」

「とはいえ、当システムは、独自につくり込んだ部分も多く、当社だけで使用するにはある意味『もったいない』システムであると自負しています。他の新聞社でもニーズはあるはず。広く利用を呼びかけていきたい。」と、熊本部長代理は結んでくれた。

システムサーバとVS-411MB
接続状況画面とユーザー音声辞書画面
今後のテーマを語る両氏
システム概念図

京都新聞スポーツ速報 テレホンサービス

075-222-2300

京都新聞社 編集局 メディア編集部

〒604-8577 京都市中京区烏丸通夷川上ル
TEL:075-241-5976 FAX:075-241-5946
URL:http://www.kyoto-np.co.jp E-mail:kpdesk@mb.kyoto-np.co.jp

VENDERs EYE

SE担当平井 宏明

TEL:06-6262-4545 / FAX:06-6262-1022
URL:http://www.asahi-tel.co.jp
E-mail:info@asahi-tel.co.jp

全国の自治体や映画館のテレホンガイドシステムを提供

スポーツ速報テレホンサービスは、朝日テレフォン放送が開発したパッケージシステム「音声認識テレホンガイド」がベースとなっている。同製品は、くらし情報テレホンサービスとして全国の自治体や各種公共サービスに採用されているほか、上映中の映画タイトルを案内する「シネマフォン」として大手シネコンを中心に1,000回線以上の納入実績をもつ。

今回のシステム開発を担当した平井さんは、「開発期間は約3ヵ月間と、比較的短かったのですが、『利用効率を高めるため、ダイヤルで選択できるメニュー構造とする』、『主要な部分は音声合成で対応する』、『合成音声のチューニングや辞書は先方で担当する』等の方針がはっきりしていたので、効率よく開発できました。また、以前のシステムで音声サービスの運用を経験されていたので、当社とのやり取りにも無駄がありませんでした。」と振り返る。

「従来のテレホンガイドとは異なる点が、情報ソースが外部(共同通信社)から随時提供される更新データであることと、ニュースとして即報性を求められることが挙げられます。これらデータのスムーズな連携が開発のポイントとなりました。音声の聞き取りやすさの向上については、当社でも検討し、引き続き提案していきたいと思います。音声コンテンツに関わる分野は当社のもう一つの大きな柱ですから。」と平井さん。

システムとコンテンツ両面で、朝日テレフォン放送は高品位な音声サービスをめざしている。

 

ご注意

本レポートに記載された内容は掲載時点のものであり、システムの内容、社名 やご担 当者様の所属、連絡先などの情報について、閲覧される時点では変更されてい る可能 性があることを、あらかじめご了承ください。
なお、本レポートは情報提供のみを目的としており、弊社は明示的また は暗示的を問わず、内容にいかなる保証も与えるものではありません。