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トラック誘導システム

トラック誘導システム

トラック誘導システム
東洋埠頭株式会社 大井事業所・大井青果センター

IT武装化した新鋭倉庫システムの一翼を担い
トラックの入庫予約受付と案内誘導をサポート

東京都大田区の大井埠頭に、昨年3月に竣工した物流倉庫がある。最新のIT機器とシステムを備え、情報武装化した、東洋埠頭(株)の大井青果センターだ。その名の通り、鮮度保持が最優先される青果物を扱うため、荷捌きの精度と迅速化を高める目的で、PHSの無線LANシステムが導入され、入庫から出庫まで一貫した管理をおこなっている。そのシステムの一翼を担う、倉庫とトラックドライバーを結ぶCTIシステムにVOISTAGEが採用され、効果をあげている。物流倉庫の周辺は、荷待ちのトラックであふれかえるのが通常だが、この倉庫の周りはそのような光景はあまり見受けられない。業務の効率化だけでなく、周辺環境にも好影響をもたらしている注目の物流情報システムを取材した。

東洋埠頭USER8s VOICE

スペースとスタッフの効率化をめざして

東洋埠頭は、75年の歴史をもつ倉庫・埠頭業界の最大手企業だ。最新鋭の設備とシステムが導入された大井事業所(大井青果センター)が扱う青果物は、グレープフルーツやメロン、アボカドなど、輸入果物が主体だ。

まずは、白井所長に導入の背景を聞いた。
「大きくは2点あります。まずは、待機トラックのスペースの問題です。センター内の駐車スペースには限りがあり、かと言って周辺の道路で長時間荷を待ってもらうわけにはいかない。

ここ大井埠頭は、他の埠頭にもれず、待機トラックであふれかえっています。その状況を何とか改善する必要がありました。本来動くべきトラックが止まっていることの社会的損失ははかり知れない。トラックに『早く入って、早く出て行ってもらう』ことは、ドライバーやお客様(荷主)へのサービス向上、ひいては物流の効率化や周辺環境への保全につながります。

次に人員の問題です。当社の他センターでは、トラックの誘導・受付等で常時3名程度の専任スタッフが対応していました。その省力化も図りたかった。」と話す。

白井所長
センター内で整然と荷を待つトラック

100台/日をこなし、ドライバーの評価も上々

青果物卸や量販店などの荷主から委託されたドライバーは、貨物受取日の前日にセンターに電話をかけ、自動音声ガイダンスにしたがって予約を入れる。

データベースに蓄えられた数千件におよぶドライバー情報には、あらかじめ携帯番号・車両番号・会社名がひも付けされており、携帯電話が重要なデバイスとなる。一方荷主は、引取貨物の品名や数量などを記した貨物引取書をFAXでセンターに送信しておく。

当日の予約(出庫申込)は、センターのタッチパネル式セルフ端末からおこなう。車両番号と携帯電話番号を入力すると、受付番号が交付されるので、その番号を、持参した貨物引取書に記載し、センターの受付窓口に提出すると、センターでは、受付順に出庫作業の準備が進む。

受付窓口前には、ドライバーの控え室が用意されており、当日の受付状況を一覧表示した2台の大型プラズマディスプレイが壁面に設置されている。受付番号順に各車両の状態(待機中/呼出済/ゲート移動中)が表示され、自分の順番が一目で確認できる。

進捗を問い合わせるために何度も受付に足を運ぶことも不要、待ち時間の見当がつくので、別の倉庫を先に回ることもでき、ドライバーの評判は上々のようだ。

出庫準備が整うと、受付スタッフが受付管理画面上の呼出ボタンを押すことで、ドライバーの携帯電話に自動音声呼出がかかり、出庫バースにトラックを寄せ、荷を積み込むことになる。トラックの発着台数は100~150台/日にのぼる。

一連の流れは、病院の受付に似ている。事前の自動予約や、来院時の診察券の提出と順番待ち、待合室に設置された順番表示サインなどだ。予約システムを導入することで、待ち時間の解消が図られるように、当システムも同様の効果を発揮している。

タッチパネル式受付端末
F受付状況ディスプレイ
受付管理画面

20~30%の省力化とコストダウンを実現

システムの運用と受付を担当する平野さんは、「受付順は公平に守られ、受付情報も公表されているので、ドライバーは控え室に詰めている必要がありません。また、話中の先に何度も電話をかけ直したり、出庫担当スタッフが、順番がきたトラックを探し回ることも皆無になりました。」と効果を説明してくれた。

「ドライバーの声はお客様(荷主)に伝わり、ひいては倉庫に対する評価を左右します。『あの倉庫を利用するのは非常に効率が悪い』とドライバーに思われたら大きなマイナスとなります。ドライバーとお客様は同義語。私たちの対応は、近隣の他の倉庫からも注目されているようです。輸入青果物を扱う倉庫としては全国初ではないでしょうか。」と、白井所長も自信をのぞかせる。

トラック誘導システムは、その上位システムである「PHS無線LANシステム」と連携して相乗効果を発揮する。同システムは、バーコードによる庫内作業管理と無線による入出庫指示・実績情報送受信を柱にした先進の倉庫管理システムだ。

12台すべてのフォークリフトにレーザースキャナ付き車載端末が装備され、PHS無線ハンディターミナルを携帯した作業スタッフが、迅速かつ正確にトラックに荷を託す。

これらのシステムが3月から稼動したのであるが、そのシーズンは、月間50万ケースを取り扱う、輸入青果物入荷のピークである。運用と同時に、いきなりの試練であったが、稼動直後には多少の混乱やシステムへの抵抗感があったものの、大きなトラブルもなくシーズンを乗り切った。

現場スタッフの意識改革と新システムへの信頼は、1年たった現在、「旧システムの20~30%の省力化とコストダウンを達成しています。」との白井所長の言葉となって実証されている。

平野さん
バーコードラベルで輸入青果物を管理
右の2台がVOISTAGEを搭載したCTIサーバ、左端がDBサーバ
システム概念図

 

東洋埠頭株式会社 大井事業所・大井青果センター

〒143-0001 東京都大田区東海6-1-5
TEL:03-3790-4001
URL:http://www.toyofuto.co.jp/
E-mail:OOI @toyofuto.co.jp

 

VENDERs EYE

東洋埠頭株式会社情報システム部 課長 伊藤 孝

TEL:03-5560-2705
FAX:03-5560-2715
URL:http://www.toyofuto.co.jp/
E-mail:t_ ito@toyofuto.co.jp

システムの成功で、8月に川崎の拠点でも導入

システムの仕様設計と開発は、VOISTAGEパートナーである島津エス・ディー(株)の協力を得て、東洋埠頭の情報システム部が手がけた。同部は、社内の各種情報システムの開発を一貫して担当している。

開発責任者の伊藤課長は、「これほどの統合的な倉庫・ロケーション管理・誘導システムを開発したのは初めてですが、センター内の通信インフラ自体がPHSをベースとしていたことから、島津エス・ディーさんが提案するPHS無線LANシステムは、インフラとの親和性も高く、安心して任せることができました。トラック誘導システムについても、実績ある同社のパッケージシステムを当社なりにカスタマイズすることで効率よく構築することができました。」と振り返る。

倉庫のさらなる保管効率の向上を目的にバージョンアップを予定しているPHS無線LANシステムとともに、トラック誘導システムも、電話からの待ち人数(順位)の自動照会や予約時間枠の設定、着信のフリーダイヤル化等、今後の検討課題にしたいとのこと。

さらに、今回の成功が評価され、今年8月に同社の川崎青果センターでも同システムの導入が予定されている。
川崎の場合は、ここ大井とは異なり、既存の設備やシステムとの整合性が求められる分、ハードルは高いのですが、導入以来、ノントラブルで稼動するシステムの実績は、大いに自信になります。島津エス・ディーさんはじめ、VOISTAGEの信頼性の高さには期待しています。」と語ってくれた。

 

ご注意

本レポートに記載された内容は掲載時点のものであり、システムの内容、社名 やご担 当者様の所属、連絡先などの情報について、閲覧される時点では変更されてい る可能 性があることを、あらかじめご了承ください。
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