
音声認識店舗案内システム/ボイスマップナビ™
株式会社NTTデータ ビジネス開発事業本部 メディアサービス事業部
迷えるあなたを目的のスポットにエスコート
CTI/GIS/Webを統合したマルチモーダルなナビ・ソリューション
出先でいつもの銀行ATMが見つからなくてウロウロ。この駅周辺に馴染みの居酒屋は、とキョロキョロ。見知らぬ土地で近くの病院探してアタフタ・・・。だれでも一度はこんな経験をしたことがあるはず。今回ご紹介するのは、そんな迷えるあなたを目的の場所にスムーズにエスコートする画期的なナビゲーションシステムだ。といっても、専用の端末やGPSアンテナなどは必要なく、身近なケータイが主役。現在地入力などのインターフェースは、VOISTAGEの音声認識が受け持つ。電話・ケータイ・FAX・Webの垣根を越えた新発想のナビ・ソリューションが登場した。
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NTTドコモからも感謝状を授与され、本格販売開始
「今いる場所から一番近いスポットを探す」をコンセプトに、先行モデルとなる「音声認識店舗案内システム」が、00年9月にVOISTAGEよりリリースされ話題を呼んだ。
その後、iモードの爆発的普及や第3世代ケータイの登場を背景に、Webケータイとの連携を一層追求するとともに、新音声認識エンジン「Vrec」を搭載するなど各種改良を加え、パッケージ名も「ボイスマップナビ」に改称。
このたび、その「ボイスマップナビ」を扱うNTTデータ ビジネス開発事業本部 メディアサービス事業部に対し、NTTドコモから「FOMAソリューションパッケージ・開発推進功労」として感謝状が授与され、本格的に販売が開始された。
- ビジネス開発事業本部・鎌仲課長
これは、NTTドコモがめざすモバイル環境にふさわしい新世代型ケータイ「FOMA」にも対応する優れたソリューション開発が認められた証であった。
同事業部のモバイルビジネス担当、鎌仲(かまなか)裕久課長は、「『ボイスマップナビ』のもつ、便利で快適なインターフェースは、これからのモバイルシーンにとって重要な機能になるでしょう。」と語る。
注目のシステム、その内容を詳しく見ていくことにしよう。
住所を話すと、最寄りのスポットを音声と地図で道案内
「ボイスマップナビ」は、利用者が電話から住所や駅名など、現在地や目的地を発声すると、周辺にある一番近い店舗が瞬時に検索され、その情報を音声やFAXで案内するシステムだ。指定の店舗へダイレクトに電話転送も行える。
FAXへは、店舗までの地図のほか、用紙のヘッダーやフッタースペースに広告や割引券などを刷り込むことも可能。固定電話からの利用には、ナンバー・ディスプレイ対応により、市外局番エリアをシステムが自動認識するため、現在地の発声も不要だ。さらに、iモード端末からの利用時には、案内終了後、画面上で目的の店舗までの道順を、分かりやすい地図で案内してくれる。
利用対象は、全国チェーン店(店舗案内)や金融機関(CD・ATM設置場所案内)、公共サービス(地区内医療機関案内)など、さまざまなスポットが考えられ、活用分野は広い。

CTI/GIS/Webが相互に連携
「ボイスマップナビ」は、3つの特徴的な要素で構成される。
その1つは、入力操作の部分に音声認識を用いたことだ。シンプルかつピンポイントで位置の指定が行えるので、モバイルシーンでも、いちいち立ち止まってボタン操作する必要がない。今回のシステムだけにとどまらず、さまざまな用途の「ケータイ・ボイスポータル」に応用できるソリューションといえる。なお、認識辞書には、全国の町域(郵便番号)レベルでの地名11万件と駅名1万件が収録されている。
2つめには、GIS(地理情報システム)との連携による、高精度な位置検索を実現したこと。地図データベースに、国土地理院の数値データを使用することで、検索地域や店舗の位置情報が緯度/経度で処理でき、市町村域やマーケティング上の管轄エリアに左右されることのない実距離ベースの検索が可能となり、実用性を大幅に向上させた。さらに、地図データベース「MapDK IV」を使用することにより、店舗までのルート探索や該当エリアの地図自動生成も可能だ。
最後の要素は、iモード等端末への画面インターフェースの点だ。音声案内終了後、目的地までの地図と道順が画面上でわかりやすく示される、NTTデータが開発した「デフォルメ道案内TM」だ。ケータイの地図画面は小さく見にくいものだが、このシステムはその名のとおり、道順に直接関係のない地図表記は極力「デフォルメ」して、沿道の目標物や交差点などを中心にビジュアルに表示し、スムーズに「道案内」してくれる。
- 多彩なケータイ・ボイスポータルをサポートする音声認識
- 実距離検索で実用性が大幅に向上
- iモード画面への案内表示「デフォルメ道案内」
(C) ZENRIN CO.,LTD.
これらマルチモーダルなインターフェースをもった「ボイスマップナビ」は、ウロウロ・キョロキョロ・アタフタする人たちには心強いナビゲーターと言えそうだ。
さまざまなモバイルシーンをもっと便利に快適に
NTTデータでは、これらCTI/GIS/Webの各機能が相互に連携する技術は、「ボイスマップナビ」パッケージだけでなく、幅広いモバイルシーンへの活用が可能だと考えている。
鎌仲課長はその点、「この技術は、当社が推進する統合的なモバイル・ソリューション「BizEmotionTM」の中の有効なソリューションの1つであるととらえています。店舗や施設などのほか、時刻表や各種商品の検索、本人認証などさまざまなコンテンツやソリューションとの融合により、モバイルシーンをより広範囲かつ快適にサポートするものとして積極的に展開を図っていきます。」とのことだ。
端末の高機能化やインフラのブロードバンド化が進み、これまで考えられなかったサービスやシステムの登場が予想されるモバイル市場。高いユーザビリティと快適なインターフェースは、大きなアドバンテージになりそうだ。
株式会社NTTデータ ビジネス開発事業本部 メディアサービス事業部 モバイルビジネス担当
〒135-6033 東京都江東区豊洲3-3-3 豊洲センタービル
TEL:03-5546-8337
URL:http://www.nttdata.com/jp/ E-mail:bdsmbizemo@nttdata.co.jp
※ボイスマップナビ、デフォルメ道案内、BizEmotionは、(株)NTTデータの商標です。
※FOMA/フォーマ、i-mode/アイモードは、株式会社NTTドコモの登録商標または商標です。
※MapDK IVは、インクリメントP(株)が提供する地図データベースです。
※今回ご紹介した内容には、一部オプション設定されているメニューもあります。詳しくは、商品ホームページやパンフレットをご覧ください。
有限会社テレパスコミュニケーションズ取締役社長 紺野 究
TEL・FAX:0298-35-0600
URL:http://www.telepath.cx
E-mail:kiwamu@telepath.cx

ランドマークの認識を加え、位置情報を連携したインターフェースの追求を
「店舗案内システム/ボイスマップナビ」については、NTTデータのプロデュースのもと、VOISTAGEパートナーの(有)テレパスコミュニケーションズが開発に参画した。同社が選ばれた理由は、ユニークなエリア・コミュニケーションの実績があったからだ。
紺野社長は振り返る。「99年、私を含めた茨城県在住の若いクリエーターが集まり、月刊のコミュニティ・マガジン「IBARAKIX」を立ち上げました。地元のグルメやファッション、エンターテイメントの情報発信・情報交流を通して、“文化後進県”と揶揄される茨城県のイメージを何とか払拭したかった。翌年、そのCTI版サービス『ダッペフォン』構築を私が担当しました。VOISTAGEを使用し、音声認識による操作やメニューの検索、音声合成によるコンテンツの読み上げなどのボイスポータル、iモードにも対応したメッセージ交換ボックスなど、「店舗案内システム」の原型となるものです。」
日大の写真学科を卒業後、カメラマンやグラフィックデザイナーを志し、興味のあったコンピュータの専門学校講師を務めるかたわら、会社を興して実践的なプログラミングを手がけるなど、異色の経歴の持ち主はまだ三十歳になったばかりだ。「今後は、住所・駅名に加え、施設や目標物などランドマークの認識にも対応したい。そして、これからもテレフォニーに位置情報を連携したユーザーフレンドリーなインターフェースにこだわっていきたい。」と思いを語ってくれた。
新鮮な感性とクリエイティブな発想、そしてバイタリティあふれる若いパワーは、これからのマーケットに刺激を与え続けていくことだろう。
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