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コールセンターシステム

コールセンターシステム
アイザワ証券株式会社

売買予約には、株式銘柄音声ファイルを導入
24時間、高品質な対応を実現したコールセンター

金融ビッグバンが証券業界にもたらしたインパクトは大きい。業務が免許制から登録制になり、外資系を含めた他業界からの参入が相次いでいる。さらに株式売買手数料が自由化され、インターネットによるオンライントレーディングも日常化している。大正7年創業の老舗、アイザワ証券では、「ブルートレード」のブランドで99年10月にネット取引サービスをスタート。1取引1,500円という革新的な手数料で、業界の注目を集めている。今回は、ネットと並んで、非対面取引の代表といえるCTIを活用した電話取引をコールセンターの機能を交えながら紹介する。
 


   
 
 「確かにネット取引は当社の重要な柱であり、新しい顧客層を開拓しています。しかし、すべてのお客様にその環境が整っているわけではありません。身近な電話を使って、生の人の声を介し、より高品質なサービスの提供をめざしました。」と、2000年6月に設置されたコールセンターの背景を、責任者の通信取引部・吉村弘課長代理が語ってくれた。同社の基本理念「より多くの人に、証券投資を通じ、より豊かな生活を提案する」の表れでもある。

 コールセンターの規模は12席と小規模だが、2つの機能をもつ。1つがネット取引の電話サポート、もう1つが実際の株取引の窓口だ。株の取引には、一般の商品オーダエントリーと違い、高度な専門知識と的確な対応が要求される。同社では、コールセンターのスタッフすべてが証券外務員の資格をもち、とりわけ、株取引は、店舗で経験を積んだスタッフが対応に当たる。

 スタッフが対応する時間は、朝8時から夜8時の12時間体制。1日300件のアクセスがある。VOISTAGEは、IVR(自動音声応答)機能により、担当に電話を割りふる一次対応をサポートする。電話を引き継いだ株取引担当のスタッフは、ポップアップされた顧客情報と受発注取引の2つの画面を見ながら、顧客からの売買注文や問い合わせに対応する。
それでは、IVRのみの対応となる夜間のシーンに話を移そう。

●注文予約時には、銘柄を音声で復唱
 


■コールセンター責任者 吉村課長代理


■店舗経験ある有資格者が対応
 

 夜間は、株注文の予約受付がメインとなる。電話で、顧客IDとパスワードをプッシュしたのち、4桁の銘柄コードをプッシュする。指定のあった銘柄は、音声ファイルから瞬時に検索し、銘柄(社名)を読み上げることで確認をとる。例えば、「『NTTデータ』ですね」という具合だ。銘柄は、東証・大証・店頭登録合わせ、約3,000銘柄が女性アナウンサーの肉声で収録されている。この銘柄音声ファイルは、人名・金融機関名に続く、音声ファイルシリーズの第3弾としてVOISTAGEから発売が予定されている。
 

■佐藤ITマネージャー
 

 
 銘柄確認後、売り買い・数量(株数)等を順にプッシュ入力していくことで予約が完了する。受けた予約は、翌朝に伝票出力され、注文が行われ約定となる。当システムの導入担当者、佐藤マネージャーに話を伺った。
「音声合成での復唱も考えました。しかし、お客様の聞き違えによる注文の手違いはあってはならない。高品質なサービスを貫こうということで、録音音声に決めました。」とのことだ。

 夜間対応のIVRシステムは、昼間のシステム開始から2ヵ月後の9月の運用開始が決められていた。運用開始時期はすでに広報発表も終えているので動かせない。3,000銘柄もの録音を含め、夏休みシーズンを挟んでの1ヶ月少しで果たして完成するのか・・・。という不安があった。このニーズに果敢に取り組んだ会社が、NTT東日本と日本コムシスだ。「『よく無理をきいてくれた』の一言につきます。感謝しています。」と、佐藤マネージャーも高い評価だ。

サービス概念図


※昼間:8:00~20:00、夜間:20:00~8:00

●第3の入り口に膨らむ期待と確かな自信
 


 

 同社の株取引の形態は、店舗取引(対面)と通信取引(非対面)とに分けられる。後者がネットと電話(コールセンター)による取引だ。それぞれの割合は、5:3.5:1.5といったところ。今後の可能性も三者三様だ。

 「店舗取引を伸ばすには、きめ細かい対応をめざせばめざすほど、営業要員の人的限界が付きまといます。一方ネット取引は、お客様の口座も1万を超えるまでになり、新規顧客開拓の可能性が大きい反面、サービス等での差別化の余地が少なく、手数料競争もますます厳しくなっています。
 

 その点、私たちは、第3の入り口となる、電話による取引には特に注力しており、コールセンターが果たす役割に大きな期待を寄せています。」 佐藤マネージャーはそう語る。 
 事実、大手・準大手証券各社のこの3月期決算では、株安と手数料競争で収益が低下し、ネット専業証券の台頭もあって大幅減益を強いられている状況だ。その中でも、堅調な自己売買(ディーリング)部門をもつアイザワ証券は、売上/販管比率が106%と健闘している。

 同社の場合、電話による株取引の手数料は、ネットの倍額の3,000円。それでも、大手に比べ破格の設定だ。しかも、サービス内容は、大手にもひけをとらない。「お客様からも、『親身に相談に乗ってくれ、大変利用しやすい。』との声をいただいています。同規模の証券会社では、単なる『問い合わせセンター』で終わっているところも多いと聞きます。その点、私たちは、対応・体制とも、絶対的な自信をもっています。」と吉村課長代理は言い切る。
話題豊富なインターネットに比べ、一見地味なコールセンターでの対応。しかし、その質が、企業の真の実力を反映しているのかもしれない。
 

●アイザワ証券コールセンター
 (ブルートレードセンター)

TEL:0120-311-434
アイザワ証券株式会社
〒103-0013 東京都中央区日本橋人形町1-17-4
URL:http://www.aizawabtc.com
E-mail:question@aizawabtc.com


日本コムシス株式会社

ソリューションビジネス本部 営業部門
丸山 克芳
TEL:03-3448-7151
URL:http://www.comsys.co.jp
E-mail:c061326@comsys.co.jp



●タイトな納期に応える
 
 「いやあ、大変なスケジュールでした。」当システム開発の営業担当者、日本コムシス・丸山さんの第一声だ。NTT東日本が受注し、日本コムシスが実際の開発を手がけた。

 発注は、コールセンターが設置された2000年6月上旬。第1次(昼間対応のIVR開発)のリリースが、1ヵ月後の7月だった。それだけでも大変であるが、引き続き、第2次(銘柄音声ファイルを組み込んだ夜間対応システム)開発の声がかかった。しかも運用まで2ヶ月間もないという。金融系のシステムとしては通常考えられない開発日程に、丸山さんの声もうなずける。

 開発担当者の宮岡さんと江井(えねい)さんも、「特に、音声ファイルの開発は、盆休みのシーズンと重なり、アナウンサーのスケジュール確保に苦労しました。複数のアナウンサーに分担してもらうこともできません。録音をVOISTAGEのスタッフにお願いしたときには、当初は無理との回答でしたが、そこをさらに無理にお願いした次第です。音声チェックも大変でした。膨大な銘柄を聞いていると、頭が変になりそうで。」と苦笑しながら振り返る。

今後の方向については、「アイザワ証券さんの顧客志向の理念を受けて、より幅広い対象に向けたユーザーフレンドリーなインターフェース、例えば、音声認識を組み込んだシステム等も提案していきたい。」とのことだ。
当システムは、12回線でマルチメディアカードVS-401MCが使用されている。同社は、マルチメディアカード基本ソフトウエアの開発にも参画しており、VOISTAGEを知り尽くした会社といえる。その同社だからこそ成しえたプロジェクトであったのかもしれない。
 


■開発を担当した、江井さん・宮岡さん

音声ファイルシリーズ関連情報
●VOISTAGEホームページ

 

ご注意

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