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住宅物件情報システム「りびっとあぷi-RENT」 |
パソコン・携帯電話で首都圏のお部屋さがし |
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●物件情報の入口と出口で |
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法人向け不動産から、個人向け賃貸物件まで数多くの不動産を首都圏で手がける幸和商事。99年秋から同社が仲介する賃貸物件情報のホームページ「りびっとあぷ」がスタート。今年2月からは、iモード等にも対応した「りびっとあぷi-RENT」として新たなサービスを開始した。 同社の山本裕三専務は、「新サービスは、単なる機能拡張版ではなく、不動産会社の共同利用型サイトとしての運用を図ったものです。各社自らが物件を自在に登録・管理でき、しかも間取図まで携帯電話のWeb上で見ることが可能。こんなサービスは、他にはないでしょう。」と胸を張る。 システムやマーケティングの提案は、同社の広告制作をサポートする(株)エスコーツが担当した。サイト制作等のクリエイティブな分野はお手のものだが、CTIの部分でVOISTAGEパートナーの一社、(有)サイバーヘッドの協力を得てシステムを完成させた。 エスコーツの担当は、専務の姪にあたる山本麻美さん。「システム開発最大のポイントは、各社の自主運用を可能にする間取図の登録方法でした。」と振り返る。 ちなみに、「りびっとあぷ(live it up)」とは、「前向きに生きていく」の意味があるとのこと。その名の通り、どんなポジティブなシステムなのか、情報の入口と出口を見ていこう。 |
![]() ■幸和商事・山本専務
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●登録の間口を広げる音声認識・FAX-OCR機能 |
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まずは、情報の入口である登録シーンだ。不動産会社が物件登録するには会員登録が必要。コンテンツの自己責任管理が原則なので、宅建免許をもった信頼ある会社が条件だ。登録はホームページ上からおこなえる。 まず物件の所在地や沿線・駅名、設備、間取り、賃料等を登録フォームに入力する。この操作は、電話からの音声入力も可能。システムの第1の特長が、この音声認識機能だ。ガイダンスにしたがって音声で簡単に物件情報の登録ができる。入力・送信された情報には物件番号が与えられ、修正・変更・成約・削除等の操作、間取図の登録はすべて物件番号をもとにおこなわれる。 |
システム第2の特長、間取図のFAX登録は、FAX-OCRを使用したもの。専用シートに物件番号・会員番号・暗証番号の数字枠を塗りつぶし、間取図を貼りつけFAX送信するだけで登録される。専用の入力端末や知識も不要で、「町の不動産屋さん」でも手軽に間取図まで登録できる点は大きい。なお、間取図は、パソコンからも登録できる。 システム第3の特長は、そのスピード。すべて自動で認識・登録するので、パソコンからの場合は何と3分、FAXからでも10分後にはWeb上で公開できる。1週間以上のタイムラグがある印刷物媒体とは比較にならない早さだ。 |
![]() ■FAXで送れる間取図登録シート |
●利用の間口を広げる携帯電話対応機能 |
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つぎに情報の出口、利用シーンを見てみよう。物件情報は、パソコンと携帯電話(iモード、Jフォン、au)のWeb上から検索・閲覧ができる。システム第4の特長は、携帯電話のWeb上から間取図までが取り出せることだ。しかも、周辺の地図も表示が可能。 「LDK12帖、床の間付き和室4.5・6帖、玄関ポーチ・・・」と、文字を読むより、間取図を見れば一目瞭然だ。今や国民的端末と言われる携帯電話から、物件情報がビジュアルに確認でき、ワンプッシュで不動産会社にその場から直接連絡できることで、利用対象やシーンが一気に広がる。 「さらに次期バージョンでは、音声認識機能を使って電話からの声で物件が検索でき、情報がFAXで提供できるサービスも検討しています。」と山本専務。VOISTAGEの機能をフルに活用する構想だ。 |
![]() ■物件情報パソコン画面 |
![]() ■携帯電話地図画面 (日本コンピュータグラフィック社「ちず丸」使用) |
●参加の間口を広げる価格設定 |
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個々の仲介には、幸和商事は介入しない。不動産会社は、i-RENT利用料の負担だけでOKだ。 システム最後の特長は、物件掲載コストにある。出店加盟料として3万円、物件掲載料は、掲載枠10件までは1万5千円、20件までは3万円、50件までは5万円、2週間の期限がつく。枠数扱いなので、物件の差替えは自由。回転を早くすれば実掲載件数が高まり、1物件あたり数百円で掲載することができる。チラシや雑誌にはまねのできない破格な設定だ。「この価格設定が可能になったのも、物件情報の登録や更新などを各社で操作できるようにし、運用コストが抑えられたから。ハードルをできる限り低くすることで、多くの会社に利用してもらい、質・量ともにコンテンツの充実を図りたい。」と山本専務は語る。 |
![]() ■エスコーツにあるシステムサーバー |
VOISTAGEを使用することで、システム導入コストが抑えられたことも事実だ。 現在は、不動産会社に広く参加を呼びかけ、コンテンツの蓄積を図っている段階とのことで、大々的にPRし、市場に打って出るのは、今秋の予定だ。 |
![]() ■サービス概念図 |
●りびっとあぷi-RENT URL:http://www.cherryweb.ne.jp/liveitup/ |
有限会社幸和商事 りびっとあぷ事業部 〒105-0013 東京都港区浜松町2-7-5 青木ビル TEL:03-5733-2780 E-mail:liveitup@cherryweb.ne. jp |
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有限会社サイバーヘッド
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●CTIにもエンターテイメント性を |
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エスコーツの社長と知人であった関係から、システム開発を担当することになったサーバーヘッドの吉村さん。同社は、85年の設立以来、コンシューマ向けゲーム機ソフトウエアからCTIソリューションの開発まで幅広く手がける。 また、97年にリリースされたSONYのプレイステーションソフト「グランツーリスモ」開発にも関わるなど、同社は、ゲームソフト界では、知る人ぞ知る存在だ。 「CTIシステムにもエンターテイメント性が必要。」と、吉村さんは切り出す。「りびっとあぷ」には、利用者からの問い合わせが数多く寄せられる人気の掲示板機能があり、吉村さんのめざすエンターテイメント性・コミュニケーション性がカタチとなっている。「VOISTAGEの高精度な音声認識や自然な音声合成機能にもエンターテイメントな可能性を強く感じます。また、CTIの裾野が広がるにつれ、システムにパーソナルな用途や機動力が求められてくる。 PCMCIA(PCカード)対応のマルチメディアカードなどもおもしろいのでは。」と、吉村さん。事実、システムのコンパクト化へのニーズは強く、PCIハーフサイズのマルチメディアカードへの市場の関心は高い。 最後に、VOISTAGE選定について聞いた。「性能やコストだけでなく、サポート面でも違いがありました。他のメーカーのように、問い合わせに待たされたり、たらい回しされることもなく、きめ細かく対応してもらえました。」との評価だ。 |
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ご注意 |
本レポートに記載された内容は掲載時点のものであり、システムの内容、社名やご担 当者様の所属、連絡先などの情報について、閲覧される時点では変更されている可能 性があることを、あらかじめご了承ください。 なお、本レポートは情報提供のみを目的としており、弊社は明示的また は暗示的を問わず、内容にいかなる保証も与えるものではありません。 |