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斎場施設予約案内システム

斎場施設予約案内システム
愛知県安城市 総合斎苑

斎場施設の予約や照会が電話やWebで。
場内施設の案内もリアルタイムに自動表示。

葬送行事は出産のように事前に準備できるものでもないし、ましてや結婚のようにいい日取りや頃合を見計れるものでもない。ある時を境に、残された者には、自身の感情とは別に必要な事柄を戸惑いつつも粛々と執り行うことが求められる。愛知県安城市の総合斎苑は、99年の竣工と同時に、電話やWebから24時間リアルタイムで施設の照会や予約が行えるシステムを導入した。予約以外にも施設の管理や案内表示の機能を連携させたこのシステム、遺族・葬祭会社・運用側それぞれの利便性と効率性を高めるソリューションとして注目を浴びている。
 

 
 
 

●竣工と同時にシステムも導入
名古屋から東へ電車で40分の距離に安城市がある。99年4月、最新の設備を誇る市営の総合斎苑が完成、同時に運用を開始した施設予約システムにVOISTAGEが導入された。

総合斎苑は、「総合」の名の通り、従来の斎場や火葬場のイメージとは全く異なる充実した環境だ。趣きある日本庭園を望む壮厳な雰囲気の中、通夜・葬儀から火葬、初七日といった一連の葬送・法要を行うことができる。

竣工を機に導入されたシステムもまた、総合と呼べるもので、施設の予約・管理・案内表示にいたるまで、一貫して運用できるものだ。

導入・運用責任者の兵藤苑長は語る。「実際にシステムで予約いただくのは葬祭会社ですが、電話・FAX・Webの3つの方法で、24時間、空き状況を確認し、仮予約することができます。問合せはいつ寄せられるかわかりません。これまでのように、市役所の市民課と宿直室(休日や時間外)の職員に負担をかけることもなくなり、スムーズな対応が可能になりました。施設の管理システムとも連動しており、少ない職員で、これだけの施設を運営するには、これら統合的なシステムが欠かせません。」


■兵藤苑長


■洋式場

●一連の葬送行事を1ヶ所の施設、1回のアクセスで

■Webで照会できる予約状況
システムは、予約管理系と情報管理系に大きく分けられる。予約は、登録された葬祭会社が行う。まず空き状況を確認、電話ならば希望の日時と施設を順にダイヤルすると利用可否が音声で案内される。FAXやWebでは、日ごとの予約状況一覧を取り出すことができ、その場で仮予約が行える。遺族を交えての決定となるので、葬祭会社は遺族宅から携帯電話で予約照会したり、出力した一覧表を見せながら段取りを組むことが多い。一連の葬送行事を1ヵ所の施設で行え、かつ1回のアクセスで照会できることは、葬祭会社、遺族双方にとって非常に便利なようである。

アクセスには葬祭会社ごとのパスワードが要求され、他社の予約済事項では、利用者氏名等は伏せられるなど、セキュリティとプライバシー保護にも配慮されている。なお、市役所市民課と宿直室の端末からも利用が可能だ。

予約対象となる施設は、火葬場・式場(洋式・和式)・待合室・霊柩車など。式場は、通夜・葬儀・初七日に使用できる。登録葬祭会社は現在29社。年間800件あまりの利用で、そのうち約3割が葬儀にも同施設を使用する。

●苑内サインも自動表示
もう一つの情報管理では、さまざまな登録データの管理のほか、システムと連動した12台の施設案内サインが特徴だ。トナー式と蛍光表示式の2タイプがあり、ロビーや式場、各室の情報が施設前にある案内サインに自動表示される。職員がいちいち墨文字を書いたり、貼り替えたりする必要もなく、明瞭なサインは、とかく戸惑いがちな利用者にもわかりやすい。

また、管理モニターでは、火葬炉の稼動状況もグラフ化され、リアルタイムに確認することができる。

■システムと連動した自動表示サイン

●公営施設に求められるもの
 
厚生省によると、死亡数は年々増加しており、98年では約94万人。これからの高齢化を反映し、ピークを迎える2036年には、約2倍の176万人にのぼるものと予想されている。「5兆円産業」と言われる葬祭分野には、ホテルや電鉄系グループ等の異業種参入が相次ぎ、無宗教葬やお別れ会、散骨などの自然葬と、形式も多様化している。

といえば華々しいが、21世紀の葬祭シーンがすぐに大きく変わるとは考えにくい。
利用しやすさと業務効率を追求した安城市総合斎苑。その公営ならではの料金設定と、公営らしからぬ施設内容やサービスで、これからも地域住民に深く根付いた葬祭環境を提供してゆくことだろう。

■事務所にある管理端末
 
●安城市 総合斎苑
〒444-0046 愛知県安城市赤松町乙菊22-1
TEL:0566-72-6626
http://www.city.anjo.aichi.jp/


日本電話施設株式会社
情報システム本部 ソフトウエアシステム部
加藤基信
TEL:052-321-6471
URL:http://www.nds-g.co.jp/
E-mail:katomot@nds-g.co.jp


■加藤さん(左)と、共同開発者の青木さん

●複雑で多岐にわたる音声ガイダンス
日本電話施設(株)は、情報通信インフラ構築・設備工事を中心に、マルチメディア・情報システムから住宅不動産事業まで、幅広い分野に展開する企業だ。CTIを含むシステム・インテグレーション事業も大きな柱で、VOISTAGEを使用したシステムは、これまで百数十回線の構築実績をもつ。

今回のシステムは、情報システム事業本部の加藤さんらが開発を担当した。「プロジェクトは、98年10月からの6ヶ月間。建築工事と並行した開発・納入でしたが、大きなトラブルもなく完了しました。ただ、施設の種類や用途との関係で、音声ガイダンスが非常に多く、組み合わせが多岐にわたり、それらの設定には気を遣いました。普段あまり接する機会のない葬送行事に対応したシステムということもあり、いい勉強にもなりました。」と加藤さんは振り返る。

VOISTAGEについては、「開発環境が充実していますね。今回はVisual Basicによる開発でしたが、StageWriterにも注目しています。特に、GUIの設計などは、他社に比べしっかりしている。」との評価だ。

同社では、「斎場施設予約案内システム」を他の自治体にも提供しており、今後は広く全国の斎場施設に提案していく予定だ。
 

 

ご注意

本レポートに記載された内容は掲載時点のものであり、システムの内容、社名やご担 当者様の所属、連絡先などの情報について、閲覧される時点では変更されている可能 性があることを、あらかじめご了承ください。
なお、本レポートは情報提供のみを目的としており、弊社は明示的また は暗示的を問わず、内容にいかなる保証も与えるものではありません。