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 FAX受注システム

FAX受注システム(FOOP:Fax Order OPerator)
株式会社升喜(ますき)

「個客」対応と効率化を同時に実現、
FAXでの受注シーンを大きく変えるシステム


「究極の物流」ともいえる「当日受注・当日配送」が当たり前の流通がある。酒販店と問屋を結ぶルートである。しかしこの業界も、物流コストの一層の低減が求められ、翌日発送に踏み切る企業が増えている。関東エリアで展開する、酒類流通大手、(株)升喜もその一社である。だが、同社は単に物流の「モラトリアム(配送猶予)」を実施しただけではない。新しいFAX受注システムを導入することで、きめ細かい対応と、大幅な効率化・省力化・省資源化を実現した。
 

 
 

●支店分散型からセンター集中型受注へ
明治8年創業の(株)升喜は、東京都中央区に本社、関東一円に9支店を配し、5000の酒販店、スーパー・コンビニに酒類・食品を卸す大手問屋だ。そのうちの主要ルートである一般酒販店ルートに、FAX受注システム「FOOP」を導入、99年11月から運用を開始した。

取り扱い商品3万アイテム、月間受注アイテム数6万件という膨大な受注を一手にこなす、同社オペレーションセンター・笠井センター長に導入の背景を伺った。

「私たちは、これまでEOS(JANコードによる自動受発注管理システム)端末をお客様に提供することで、受注の自動化を進めてきました。しかし、費用対効果の点ですべてのお店に設置するわけにはいかず、全体の3分の2にあたる一般酒販店では旧来の電話やFAXによる受注手段が残り、効率化の面で大きな壁となっていました。そこで、翌日配送に切り換えさせていただいた昨年、センターを設立しFAX受注の効率化をめざした新たなエントリーシステムを導入しました。それまでの支店分散型からセンター集中型受注へシフトしたわけです。これらのシステムを武器に、CSの向上、インストア(店内)・シェアの確保に努めています。」


■オペレーションセンター 笠井センター長


■オペレーションセンター

●「いつもの2ケース・・・」に応えるために

■操作は簡単なタッチパネル式
一般酒販店は、大規模なチェーン店と違い、BtoC(企業対消費者取引)に限りなく近い形態で、電話・FAXが通信環境の主役だ。
とりわけ、受注の7割を占めるFAXは、手書きの受注票によるものだ。店舗の忙しさを反映してか、「いつもの2ケース・・・」といった、端的かつ曖昧な内容もあり、その入力(解析?)には熟練さと手間がかかる。また、FAXにつきもののペーパーベースの対応をしていては、殺到するオーダーにとても対応できるものではない。

FOOPは、酒販店からFAXで送られてくる手書きの受注票をセンターのサーバーにイメージデータの状態で一旦蓄積する。オペレーターは、随時クライアントの端末に受注票を取りこみ、イメージ表示された受注票を見ながら画面上でデータ入力をおこなう。商品の検索やナンバー・ディスプレイによる受注履歴など店ごとの「個客」情報も同一画面上で確認できるので、商品知識がなくともエントリー業務は一画面・数操作で完了する。納期や問合せへの回答、各種メッセージのFAX返信も自在だ。なお、受注データは、本社のサーバーにフレーム・リレー網で送られ、支店を介した配送システムに引き継がれる。

現在、12回線の運用で、クライアントは20席、内半数が派遣スタッフ用であるため、キーボードやマウス操作が不要なタッチパネル式のディスプレイを採用している。

●受注シーンを一変させたシステム
「それまでのエントリー業務は、早朝5時からだったんです。」と語るのは、岡本さん。「導入前は、各支店ごとに、担当するエリアの酒販店から電話やFAXで注文を受けていました。毎朝どっさりと溜まったFAX用紙を相手に、入力業務は時間との競争でした。」 と振り返る。事実、現在センターにはFAX用紙や慌しさは見受けられず、全支店のオーダーを一手にこなしているとは思えない雰囲気だ。

開発・導入にあたっては、協栄産業(株)の支援のもと、プロジェクト規模からすると異例の、現場若手スタッフ主体のチームが編成された。受注票作成・商品検索システムの構築・オフィスレイアウトなど各所に、これら若い人の意見がフィードバックされている。

■オペレーションセンター 岡本さん
 

●異業種との連携やシステム拡張も視野に
規制緩和で、これまで100mごとと定められていた酒販免許の制限が今年9月に撤廃され、販売店の多様化、流通機構の変革が一気に進むと予想されている。

「今後は、酒販店を介した升喜オリジナル宅配ギフトの受注もこのシステムで担当する計画です。将来的には、このインフラをベースに、同業種や異業種との共同受注・配送システムの構築が考えられます。さらには、FAX受注をアウトソーシングの形で他社から業務受託するといったことも夢物語ではありませ
ん。」と、笠井センター長は、今後の可能性を語る。

また、同一のシステム上で電話による受注エントリーもおこなえる、統合的なCTIシステムへの拡張も検討されている。
FAXでのエントリー業務では、用紙を自動的に読みこむ「FAX-OCR」システムが真っ先に思い浮かぶが、今回のように、膨大な商品マスターとの照合や多様な手書き書式に対応するには、どうしても完全自動化というわけにはいかない。

FOOPは、これまで効率化は困難と思われていた、FAX受注業務のニーズに的確に応える低コストのソリューションとして、また、本格的なCTIへの拡張性も備えたシステムとして、今熱い注目を浴びている。
 

■システムサーバー
●株式会社升喜
(オペレーションセンター)
〒135-0006 東京都江東区常盤1-2-5 TEL:03-5669-1777
(本社)
〒103-0015 東京都中央区日本橋箱崎町43-11
http://www.gpweb.com/masuki/


協栄産業株式会社
ソフトウェア事業部 制御部
システム開発第一課
課長代理 秀永雄二
TEL:03-3767-2330
URL:http://www.kyoei.co.jp
E-mail:ifs3@kyt.kyoei.co.jp


■ソフトウェア事業部 秀永さん

●オペレーターの視点を徹底的に追求
今回のシステム開発は、VOISTAGEパートナーの一社、協栄産業(株)が手がけた。同社は、半導体や電子デバイス、情報通信・産業機器の開発・製造から、システム・ソフトウェア開発まで一貫してサポートするエレクトロニクスの総合企業だ。今春からは専門部署を設置し、CTI事業をより強力に推進していくという。

開発を担当したソフトウェア事業部の秀永さんは、「開発にあたっては、商品知識や操作経験等、オペレーターの質の差を吸収できるようなシステムと環境を特に意識しました。そのため、オペレーターの視点での操作性やインターフェースを徹底的に追求しました。安定したFAX処理機能と優れた拡張性、ナンバー・ディスプレイ対応のVOISTAGEは、このシステムには不可欠なプラットフォームです。」と話す。

同社は、FAXをテーマとしたCTIシステムのパッケージ開発に注力し、FFOP(Fax Filing Operator)システムでオフィス内FAXファイリングシステムを提唱、今回のFOOPは、その受注業務バージョンといえる。「両システムは、FAX-OCRの導入を諦めていたや、CTIのエントリーシステムには最適なパッケージです。展示会での反応も上々で、各方面からの引き合いも多い。」(秀永さん)という。
 

■操作画面
FOOP・FFOP関連情報
●VOISTAGEホームページ

 

ご注意

本レポートに記載された内容は掲載時点のものであり、システムの内容、社名やご担 当者様の所属、連絡先などの情報について、閲覧される時点では変更されている可能 性があることを、あらかじめご了承ください。
なお、本レポートは情報提供のみを目的としており、弊社は明示的また は暗示的を問わず、内容にいかなる保証も与えるものではありません。