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大学資料・願書請求システム

大学資料・願書請求システム「でんわくん」
株式会社高島デリバリー

大学と受験生を結ぶ第4の資料請求チャネル、
新たに投入されたCTIシステムの実力


少子化の一方で、その受け皿となる大学や学部の新設が相次いでいる。必然的に受験生の取り合い、生き残りをかけた争奪戦となりつつある。事実、「大学が潰れる」というショッキングな予測も流れるなか、大学にとって、いかに多くの受験生にアプローチできるかが切実なテーマとなっている。ベネッセグループの一員、進研アドの物流を支える高島デリバリーは、受験生からの電話による大学資料と願書の請求を自動で受け付けるCTIシステムを99年から運用を始め、いきなり主役のチャネルに踊り出た。
 

 
 

●大学は今、選ぶ側から選ばれる側へ
現在、大学の新増設ラッシュが続いている。2000年度の学校新設、学部・学科増設は、過去10年間で最高に達する勢いだ。また、「独立行政法人化」論議に揺れる国立大学においても、一層の効率的な運営が求められている。そして、進展する少子化。これらのことは、大学を否応なしに厳しい競争環境に巻き込み、これまでの受験生を選んでいた側から、選ばれる側になろうとしている。

「赤ペン先生」で知られる進研ゼミを運営するベネッセの関連会社 進研アドは、受験生を対象とした大学情報誌「進研プレス」や「ビトウィーン」を発行、そんな大学のニーズに真っ向から対応している。これまで、同情報誌を通じ各大学の資料や願書を取り寄せるにはおもに3つの手段があった。1つは折り込みの封筒や専用ハガキを使用した郵送による方法、2つめはFAXによる請求、3つめは専用ホームページ「ねっとくん」によるWeb上での受付だ。
 

■ベネッセグループ発行の大学情報誌

■ホームページ「ねっとくん」
そしてこのたび第4のチャネルが新設された。24時間自動応答システムによる電話での受付「でんわくん」である。それらによる膨大な請求を受け付け、発送をおこなう高島デリバリーが今回の取材先だ。

●全体の7割におよぶ3万件のコール数
同社は、15年前の会社設立時から、進研ゼミ会員に向けた大学願書の通信販売を、進研アドから一貫して請負っている。山本社長に導入の背景をうかがった。「受験人口がピークを過ぎ、大学間競争が激しくなる5年ほど前から資料や願書の無料化が一般化し、容易に入手できる環境が整ってきた。そこで、だれもが手軽に利用できる音声応答システムの導入に踏み切りました。

VOISTAGEの評判や実績は進研アドから聞いていたので、迷うことなく採用を決定しました。」とのことだ。99年6月14日に運用を開始、現在448校の大学・短大の資料や願書を扱う。さらに将来的には国公立を含めほぼすべての大学をカバーする1000校以上には増えると予想する。

前述チャネル別コール数の比率は、郵便1に対し、FAX3、Web5、電話は20と、「でんわくん」は初年度にして全体の7割近くを占める。1日平均200~300件、1月中旬の段階で総数は3万件以上という実績だ。

■高島デリバリー・山本社長

●膨大な情報と物流をこなす一貫した体制
利用者は、「でんわくん」に電話をかけ、送付先の電話番号・郵便番号・住所・氏名・暗証番号登録の後、希望する大学の請求コードをプッシュすると、2日程度で資料や願書が届く。なお、住所は郵便番号から検索されるので、合成音声で確認後、続く丁番等を音声入力するだけでよい。2度目以降の利用は、電話番号と暗証番号の入力だけでOKだ。高島デリバリーでは、録音された音声(住所・氏名)を翌日に聞き起こし、その日のうちに発送する体制を組んでいる。

「でんわくん」は、大学共同利用型のシステムであるが、一方、一大学専用の電話番号を設け、同様のサービスをおこなう単独利用型、いわば請求対応業務一切のアウトソーシングを受けるケースもあり、効率化を要求される国公立を中心に今後増えてくるものと予想している。

1回のアクセスにつき電話で5校、その他の方法では15校の請求が可能で、膨大な情報の入力・管理と物流をこなす。その点、琵琶湖の西にある高島町は、日本のほぼ真中に位置し、物流拠点としては好立地といえる。余談になるが、年間450万通にものぼる同社の郵便物を受け持つ、管轄郵便局は近畿でトップの取り扱いだそうで、同社は96年に郵政大臣表彰を受けるなど、地元へも大いに貢献していることになる。

■サーバー(右)と
録音音声聞き起こし専用のクライアント(左)


■物流倉庫

●ますます増える利用に、回線数倍増で対応
「でんわくん」は2000年度入試の半ばに導入され、現在は次年度のスタートを待つ段階だ。今春にはそのスタートを占う、新3年生を対象とした「2001年度受験オリエンテーション号」(80万部)が発行され、当然「でんわくん」による資料請求も案内される。高島デリバリーでは、これまでの状況を踏まえ、「殺到することはわかるが、一体どれだけのアクセスがあるのか予測がつかない。」とするものの、山本社長は期待を隠しきれない。まずは回線数の増設(現在の12回線を倍増)で対処する計画だ。

量への対応とともに質の向上も怠りない。増設を機に、時期に応じたさまざまな情報提供や、アンケートなども充実させ、受験生と大学の切実なニーズに応える、きめの細かいCTIサービスに育てていく考えだ。
 

■同社のデータエントリー風景
でんわくん
(実際にダイヤルし、お確かめください)
0740-36-8088
●株式会社高島デリバリー
〒520-1102 滋賀県高島郡高島町野田1678
TEL:0740-36-1007(代)
http://www.tad.co.jp
E-mail:tad001@mx.biwa.ne.jp

「ねっとくん」ホームページ
http://www.shinken-ad.co.jp/netkun



株式会社NJK
システム事業本部
ビジネスソリューション統括部
大阪システム開発センタ
TEL:06-6350-3605
URL:http://www.njk.co.jp
E-mail: njkinfo@njk.co.jp


■ 奈良さん・隈村さん

●膨大な情報量や住所辞書に注力
このシステム開発に携わった(株)NJKは、東京本社を中心に全国9事業所、従業員900名を擁する店頭登録企業だ。事業は、システム開発・情報機器販売・パッケージソフト販売の3分野を柱とする。また、同社はNTTとの結びつきも深く、VOISTAGEだけではなく、NTTグループを人的レベルから事業レベルまで幅広く支援する。

「でんわくん」については、VOISTAGEの開発経験のある隈村さんと奈良さんの若い2名が担当した。苦労したポイントを2人にうかがった。「開発期間が短かった(99年4月~6月)ので、効率的で迅速な対応が求められました。また、予想を越える膨大な情報量のために、開発途中でデータベースエンジンを別のものに切りかえることになりました。よりいっそう厳しいスケジュールの中でVOISTAGEスタッフの充実したサポートの体制のおかげで運用にこぎつけました。」と隈村さんは振り返る。

また、奈良さんは、「初回時は、利用者登録のため1通話あたり5~6分にもなるので、スムーズな操作の誘導に気を配りました。さらにもう1点は、住所の確認。利用者がプッシュする郵便番号はあくまでも郵便集配エリアを基準としているため、同一番号でも県をまたがるケースもあり、対応する住所の特定や調査等、郵便番号辞書のつくりこみにも工夫を加えました。」と語る。

運用開始前日の試験中に、偶然にも利用者から電話が入り、問題なく受付・登録された状況を見て、ホッと胸をなでおろしたエピソードもあったとのこと。さまざまな苦労の甲斐あって、無事に運用を迎えた「でんわくん」には、感激もひとしおだったようだ。

 

ご注意

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