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合否照会システム

合否照会システム
金沢工業大学

緊張の入試合否結果を電話で照会、
受験生はもちろん、親からも続々とアクセス殺到


石川県は、全国でも有数の「文教」の県だ。人口あたりの大学・短大・高等専門学校数では、東京都・京都府につぐ全国3位、同じく学生数でも5位に入る(いずれも98年5月・文部省調査)。その石川県にある金沢工業大学では、99年度の入学試験から、電話で合否の結果をリアルタイムで確認できる「合否照会システム」を導入した。掲示板や郵送に加え、Webとともに注目を浴びる電話による自動応答システム。場所や環境を問わずだれでもが利用できるこのシステムにアクセスが殺到しているという。
 

 
 

●マルチメディア・キャンパス、金沢工大
一人一台パソコン導入…。数年前から情報化時代のあるべき姿として企業や行政で叫ばれているが、ここ金沢工業大学ではすでに、8000名の学生すべてにノート型パソコンとEメールアドレスが配布され運用がおこなわれている。

キャンパスには、ATM(非同期転送モード)を用いた622Mb/sの高速ネットワーク幹線が敷設され、学生は情報リテラシーの向上はもとより、この学内LANから電子メールを使ったコミュニケーションや、修学に必要な情報をリアルタイムに得たり、教員宛にレポートを送信することもできる。また、「定席」のない学生にとって、端末のモバイル化は必須、キャンパスには約1000ヶ所もの「情報コンセント」がいたるところに設置されているほか、PHSの内線アンテナを経由した通信も可能。まことにうらやましい限りの充実した環境だ。

そのインフラを利用した各種学内システムの企画・管理をおこなう、金沢工大・情報処理サービスセンターの福田崇之技師が今回紹介する「合否照会システム」導入の担当者だ。

■キャンパスは先進の情報環境


■情報コンセント

●アクセス件数は、受験者数の実に2倍

■情報処理サービスセンター・福田技師
福田技師に、まずはシステム導入の背景から伺った。「本学の在学生の約7割が他県からの学生で、受験生も他県の生徒さんも数多く含まれています。当然、合否結果というのは、誰でもいち早く結果を知りたいものと思います。こういった受験生のニーズに、いつでもどこからでも答える為には、携帯電話の普及などを見ても、電話によるサービスがベストと考えました。その他にも、レタックスによる合否結果通知のコストを押さえることや、職員による対応の軽減といった部分でも効果がでると判断し、自動応答・照会システムを導入することにしました。」

99年9月の工業高校特別選抜試験をスタートに、11月には学校長推薦・自己推薦試験の計3回の入学試験を終えた。「予想を超える反応に、正直驚いています。発表時刻から2時間くらいは全16回線がふさがったまま。トータルでは、何と受験者数の2倍ものアクセスがあったんです。なかでも、多い人は10回かけてこられた。また、本人だけでなく、ご家族などからの電話も多かったと思われます。ホームページでも合格者受験番号の発表をおこなっていますが、利用数は電話にとても及ばない。この電話によるサービスの場合、無機的な数字の発表と違い、自分に対し『合格しました。』という言葉の重みを感じていただいているのではと思います。電話とインターネットの端末数の違いも大きい。」と福田技師も、導入担当窓口として驚きと喜びを隠しきれない。

●ご両親の黒電話からの利用も想定して
利用者は「大学合否照会センター(大学内)」に電話をかけ、受験番号と誕生月日をプッシュすると、それぞれ順に確認のメッセージが流れ、最後に合否結果が照会される。合格の場合、「○○志望学科の○○学科に合格です。」、不合格の場合は「残念ですが、不合格です。」のアナウンスで通知がおこなわれる。サービスは試験結果発表時刻から入学手続き締切日までの約2週間。確認時に復唱される受験番号や誕生月日は合成音声、その他は録音音声で、学内コミュニティFM局「えふえむ・エヌ・ワン」の女性アナウンサーによるものだ。実際に聞いてみても両音声間のギャップは感じられず、VOISTAGE音声合成の性能とそのチューンの成果が表れていると言えそうだ。
音声応答システム導入にあたっては、4社のシステムが競合比較された。VOISTAGE採用の理由について、福田技師は語る。「評価のポイントは、コストとダイヤルパルス認識性能でした。『すべての人にサービスを』という考え方から、地方に住むご両親の黒電話からも利用が可能であることも条件としました。この点、ダイヤル回線でも正確に認識できるVOISTAGEは、コスト・音声合成性能も含め最良の選択でした。」それらを証明するかのように、利用上の苦情なども、まったく寄せられていない。

●回線増設、そしてオフシーズンへのさらなる活用
2月からは、一般・センター試験等の大詰めを迎える。言わばまだ前哨戦を終えたばかりだ。予想を超える利用数に、急遽、40回線への増設も検討されている。

「このシステム単体で見た場合でも、非常に価値ある導入だったわけですが、例えば、休講案内や履修登録など、オフシーズンでのさらなる有効活用も検討の視野に入れています。そうなれば、コンテンツの自在な更新が必要。将来的にはすべて音声合成でサービスをおこないたい。」と福田技師は、今後の可能性と展望を語る。

受験者の進路決定における重要な岐路にかかわるVOISTAGE。このサービスは、緊張の一瞬と、その後に続く悲喜こもごものシーンを見つめ続けることになる。できれば、1通話でも多く「喜びのアナウンス」が届くことを願ってやまない。
 

■システムサーバー
●金沢工業大学
〒921-8501 石川県石川郡野々市町扇が丘7-1
TEL:076-248-1100(代)
http://www.kanazawa-it.ac.jp
合否照会システム担当
金沢工業大学・情報処理サービスセンター
システム部 電子計算機課
内線2715
E-mail:tfukuda@neptune.kanazawa-it.ac.jp


株式会社金沢総合研究所
システム開発部
TEL:076-274-0090(代)
URL:http://www.kri.co.jp
E-mail:kri@kri.co.jp


■システム開発部 井澤さん・池元さん

●「StageWriter(R)」でスムーズな開発
このシステムの開発は、(株)金沢総合研究所が担当した。同社は、金沢工大・計算機センターの職員13名が独立して1985年に設立された。現在はスタッフ40名で、石川県松任市の本社のほか、金沢工大内にもサポート・メンテナンススタッフ15名による事業所を置く。同校の学内事務管理システムを一貫して手がけるとともに、培ったノウハウを、大学事務総合システム「ACTIS」としてパッケージ化し、全国20数大学のシステム構築の実績を誇る。事務総合システムは、大学・短大向け入試・学籍・履修・成績・学費・就職および卒業生管理と、学校経営を支援する法人向け人事・財務管理まで、一連の情報を総合的・効率的に管理するシステムだ。また、同社はプロバイダーサービス事業も展開する。

合否照会システムを担当したシステム開発部のスタッフに、開発の経緯を聞いた。井澤さんは話す。「大学からの要請で99年6月から構想を開始し、8月末には納品できました。VOISTAGEを評価したポイントは、福田技師の言われた通りですが、私たち開発者にとって、もう一つ重要なことがあります。それは、システム開発の容易性です。その点、プラットフォームとなった、マルチメディアカード(VS-402MC)には、多様な開発環境が用意されています。」その言葉を受けて、池元さんが続く。「標準添付された、専用の開発ツール『StageWriter』を使用することにより、開発は大きなトラブルもなく、予定通りスムーズに進みました。」と、苦労話も期待したが、幾分拍子抜けの返事が返ってきた。いずれにせよ、エンドユーザー・サービス提供者・開発者それぞれに、VOISTAGEが最適のソリューションであったことは間違いない。
 
音声認識関連情報
●VOISTAGEインフォメーションダイヤル(音声認識・音声合成等のデモを24時間サービスしています)
TEL:06-6399-8270
マルチメディアカード・StageWriter関連情報
●VOISTAGEホームページ
 

ご注意

本レポートに記載された内容は掲載時点のものであり、システムの内容、社名やご担 当者様の所属、連絡先などの情報について、閲覧される時点では変更されている可能 性があることを、あらかじめご了承ください。
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