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音声認識テレホンガイドシステム

音声認識テレホンガイドシステム
千葉県・習志野市

これからのスタンダードとなりえるか?
声で情報が取り出せる新世代のテレホンガイド


自治体による「くらしのガイド」や行政機関・公共団体による各種「情報ガイド」など、電話からさまざまな情報を音声・FAXで取り出せるテレホンガイド。NTTデータでは、「シティアンサー」のブランドで過去数多くのシステムを開発・提供しており、自治体テレホンガイドでは、実に80ヶ所・400回線以上の実績をもつ。そして、これらの実績と蓄積された音声処理技術をベースに、テレホンガイドの第2世代ともいうべき音声認識によるシステムが完成、「テレホンガイド習志野」の名称で、このほど千葉県・習志野市が運用を開始した。
 

 

 

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■習志野市庁舎

●文教住宅都市、習志野市

習志野市は、1954年千葉県内16番目の市として誕生、東京都心から20~30km圏、県の北西部に位置し、幕張や東京ディズニーランドにも程近い。他市に比べ、企業に対し住居が多く、1970年に「文教住宅都市」を憲章として制定、また、市の南西部に位置する「谷津干潟」は、珍しく市街地に存在する干潟で、1993年には「ラムサール条約登録湿地」に認定されるなど、住民・くらし・文化・環境を重視する市政を進める15万都市だ。


●迫られた、廃止か再構築かの意思決定

テレホンガイドは「耳より情報習志野(8回線、音声情報専用、他社製)」として5年前にサービスをスタートさせた。「文教住宅都市」を標榜する同市にとって、住民への情報サービスは重要な施策として位置付けており、テレホンガイドは比較的早くから運用を始めていた。
しかし、アクセスは初年度こそ平均20件/日あったものの、年々下がり、昨年度では8件/日にまで落ち込み、このサービス自体を見直すこととなった。廃止の意見もあったが、まずは現状の問題点やニーズから方針を明らかにすることで、リニューアルを前提とした技術・予算両面での可能性を探ることとした。

●導入方針 ●対応
導入・運用経費は従来システムと同額に抑える 回線数の削減(8→4回線)や、ガイダンスの内製、最適なシステムの選択で対応
市民ニーズに合ったタイムリーな情報提供をおこなう 非常時・災害時・イベント変更時等、緊急時には庁舎外からも音声・FAXコンテンツの入れ替えを可能とする
利用率の低いガイド項目は削除する 237→179項目に削減、年間で利用0回の項目が10項目、10回以下が124項目もあった
コード表がなくとも利用可能とする 音声認識機能を付加
FAXでも情報を取り出せるようにする 音声ガイドに加え、FAXサービス機能を追加

●コード表の行方に悩む
■広報課 小島主幹・真田主事 ■現在のコード表
  「利用率低下の一因はコード表にありました。」と語るのは、担当窓口となった広報課の小島主幹。コード表は、サービス開始時には全戸配布されるが、その後は転入時以外には配布されず、年を経てどれだけの利用者の手元に残っているか疑問であった。 「コード表が手元になくても、知りたい情報を何とか取り出せないか。」 広報課は、このニーズに応える「音声認識テレホンガイドシステム」をVOISTAGEホームページで知り、早速問い合わせたところ、窓口として朝日テレフォン放送(株)を紹介され、導入検討に入った。幕張での展示会でその性能の高さを確認し、昨年11月に導入を決定した。「認識率は実用レベルであったし、他社と比較しようにも同じパッケージシステムは他社にはなく、実績豊富なVOISTAGEしかないと決めていました。」と小島主幹は振り返る。 音声認識システムは、自然な会話感覚で、利用者は直感的に操作ができ、目の不自由な人にもやさしいシステムだ。 例えば、「転入届」について知りたいときは、受話器に向かって『てんにゅう(とどけ)』と発声するだけで情報が案内される。また、名称がわからない場合でも『引っ越してきた』と言えば認識される。もちろん、従来のようにコード番号をプッシュすることでも操作は可能だ。

「テレホンガイド習志野」としてサービスを開始したのは、7月15日。当日のアクセスは実に500件にのぼり、「反応の大きさに驚くとともに、苦情などの声はなく、ほっとしています」とは小島主幹の正直な感想だ。新しい機能だけに、操作上のトラブルや戸惑いはよくあることだが、このサービスに限っては今のところまったく寄せられておらず、広報課も胸をなでおろす。

●利用の多い、休日・夜間診療案内

では、実際の利用状況はどうなのか。広報課の真田主事からいただいた、サービス開始後1ヶ月間の集計データには、当システムの特性がはっきりと示されている。総数951件で平均30件/日の利用があった。 利用頻度の高いメニューとしては、施設情報(プール)、休日・夜間診療情報、幼稚園・保育所入園(所)、乳幼児医療・保育費補助金制度情報などがあげられる。季節による変動はあるが、年間を通して休日・夜間の診療案内の利用が多い。このメニューの場合、緊急を要する場合が多く、コード表なしでも情報にたどり着ける音声認識機能が、十分役に立っているのではと思われる。 時間帯別では、午前9時~12時と午後4時台にピークが訪れる。ただし、午後5時~午前9時のオフタイムの利用も全体の3分の1にのぼり、24時間サービスならではの結果となっている。 また、今回から付加されたFAXによる利用も、全体の45%を占め、家庭用FAX機の普及を背景に、ニーズに合っていたことが実証された。
■利用頻度順上位ランキング(サービス開始後1ヶ月間)
順位 項目名 音声利用 FAX利用 合計(%)

1

実花水泳プール 17 23 40(4.2)

2

休日診療 25 7 32(3.4)

3

幼稚園に入園するとき 5 21 26(2.7)

4

乳幼児医療費助成 10 13 23(2.4)

4

保育園に入所するとき 10 13 23(2.4)

6

夜間診療 14 7 21(2.2)

6

幼稚園保育料補助金制度 7 14 21(2.2)

8

職員採用試験 12 7 19(2.0)

9

母子健康手帳 8 9 17(1.8)

10

印鑑登録のあらまし 12 4 16(1.7)
●ガイダンスは女性職員で
■ガイダンスを担当した越川さん・井上さん ■テレホンガイド  システムサーバー
 
もうひとつ、「テレホンガイド習志野」の特徴は、音声ガイダンスを自前でおこなったことだ。とても素人とは思えないナレーションを聞かせてくれるのは、まちづくり推進課の越川智子さん、秘書課の井上薫さんら3名だ。録音も設備が整った「視聴覚センター」を使い、編集自在なMDデジタルで録るなど、クオリティの高い音声コンテンツに仕上がった。ナレーターを内部に抱えることは、予算面だけでなく、音声情報の迅速な更新など運用面にも効果は高い。「これを機に、職員の特技や趣味など隠れた才能をデータベースとして登録し、有効に活用できる『庁内WHO'S WHO』的な仕組みをつくれないかと思う。」と小島主幹は話す。 広報課では今後、さまざまな機会を通してテレホンガイドのPRを図っていくとともに、広報紙で案内する各種情報にもテレホンガイドのコードを付記しリンクを貼るなど、利用率向上に向けた総合的な取組みを進めていく考えだ。 先代テレホンガイドにおける5年間の経験と反省を踏まえ、さらなる市民サービスの向上をめざして運用を開始した「テレホンガイド習志野」。今日も市民からの声の問い合わせに的確に応えつづけている。
テレホンガイド習志野 TEL:047-451-1700 (実際にダイヤルし、お確かめください)
●習志野市役所
〒275-8601 千葉県習志野市鷺沼1-1-1 TEL:047-451-1151(代) テレホンガイド担当:企画政策部 広報課 習志野市ホームページ(テレホンガイドも紹介されています) http://www.city.narashino.chiba.jp/

朝日テレフォン放送株式会社
営業企画 尾崎隆司
TEL.06-6262-4545
URL:http://www.asahi-tel.co.jp
E-mail:ozaki@asahi-tel.co.jp

●新時代に向けたテレホンガイド

「自治体テレホンガイドでは国内初のシステムですが、導入時・運用後も大きなトラブルもなくほっとしています。」 このシステムを開発した、朝日テレフォン放送(株)の尾崎氏の言葉は、図らずも習志野市・小島主幹の声と同じだった。新しいシステムに対する関係者の率直な感想だろう。

習志野市以降、音声認識によるテレホンガイドシステムは2自治体で採用、さらに数件の引き合いがあり、同社では、それらの対応に追われている。従来、高価で使いづらいイメージがあった音声認識システムだが、機能を標準で搭載するVOISTAGEが一気に利用範囲を拡げ、さまざまなサービス分野で活用することが可能になった。


同社は、CTIにとって重要な要素である音声コンテンツやテレホンサービスの制作を長く手がけてきた。あのNTT「177番天気予報」の音声も同社アナウンサーによるものだ(ユーザーレポートでも今後紹介予定)。そして数年前からは、CTIシステムの総合的な提案・販売をNTTデータの協力のもと展開している。

「習志野市同様、配布されたコード表の行方と利用率に悩みを抱える自治体も多いはず。音声認識テレホンガイドは、今後確実な流れになってくると実感しています。」と語る尾崎氏。新時代に向けたテレホンガイドのスタンダードに育てていく計画は、着実に根付き始めた。

 
音声認識関連情報
●VOISTAGEインフォメーションダイヤル(音声認識・音声合成等のデモを24時間サービスしています)
TEL:0120-00-5062
●VOISTAGEホームページでも音声認識テレホンガイドシステムの概要を紹介しています)
音声認識テレホンガイドシステム

ご注意

本レポートに記載された内容は掲載時点のものであり、システムの内容、社名やご担当者様の所属、連絡先などの情報について、閲覧される時点では変更されている可能性があることを、あらかじめご了承ください。
なお、本レポートは情報提供のみを目的としており、弊社は明示的または暗示的を問わず、内容にいかなる保証も与えるものではありません。